役員報酬と給与の違い 経費にする方法

役員報酬と給与の違い 経費にする方法

会社を設立して、事業が軌道にのってくると、そろそろ自分への報酬を払っても会社に利益がでるのでは?と思っている経営者の方もいると思います。役員報酬の金額をを全額経費に計上する場合は、決まった届出を事前に税務署に提出しないと経費に計上出来ない(損金計上できない)ので注意してください。

役員報酬と給与の違いは?

役員報酬は取締役や監査役といったような役員に対して支給される報酬のことです。それに対して、給与は従業員に対して支払われる労働の対価のことをいいます。

つまり、経営者に支払われる報酬は必ず「役員報酬」として支払われます。

役員報酬を経費計上出来ない場合とは?

自分の会社なので、自分の役員報酬額を決めることができます。そうすると、会社の決算間近になって、利益が出そうだから、初めに決めた役員報酬を増額して、法人税をなるべく少なくするなどの税金額の調整をさせない為にいくつか守らなければならないルールがあります。

役員報酬を経費計上するには3種類の方法があり、それぞれにルールが異なっています。

・定期同額給与
・事前画定届出給与
・利益連動給与

定期同額給与

一定期間において同じ額が支払われる給与のことになります。1年間、毎月同額が実際に支払う必要があります。もし会計期間(1月~12月の場合)の1年間の内、役員報酬の5月分だけ増額や減額した場合、この5月分の役員報酬だけは経費に計上(損金に計上できない)が出来ません。

事前画定届出給与

ボーナスの支払いを役員にもすることにした場合は、事前に税務署に届出を出して、その通りに支払わなければ、その役員へのボーナスが経費に計上することが出来ません。事前に提出する届出書に、ボーナスを支払う時期と、支払う金額を記載する必要があります。

届出書の提出期限は下記のうち早い方の日までとなります。

・事前確定届出給与を決めた日(通常は定時株主総会の決議日)から1カ月以内
・事業年度開始の日から4カ月以内

ただし、届出をしたボーナスを何らかの理由で支払わなかったとしても、特に問題ありません。

利益連動給与

利益が出た場合に支払われる給与のことになります。同族会社ではない企業が業務執行役員に対して支払う給与になりますが、一定の条件を満たす必要があります。

一定の条件の1つに、有価証券報告書を作成する必要がありますので、通常上場会社等のみでしか用いることができません。

役員報酬の金額を変更したい場合

通常は、役員報酬を改定する場合は、株主総会の決議事項となっており、株主総会は決算日から3カ月以内に実施されます。定時株主総会の決議を経て、毎年同じ時期であれば役員報酬を改定することが認められます。

ルールに従っても絶対経費になるとは言えない

ここで気を付けなければいけないのは、上記の3つのルールを守ったとしても経費に計上できないこともあるという点です。経費として却下される1番の理由は、不相当に高額な役員報酬額です。では、不相当の基準を考える方法が2つ、国税庁から示されています。

・実質基準
・形式基準

実質基準

役員の職務内容、会社の業績、使用人給与、同業者の役員給与との比較をして高額と判断される部分が経費に算入できないことになります。国税庁が毎年発表する「民間給与実態統計調査」に、会社規模別・業種別の役員給与の平均額が掲載されいるので参考にしてください。

国税庁 民間給与実態統計調査 年代別
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/toukei.htm 

形式基準

株主総会決議で定めた報酬限度額を超えて支払った部分が、不相当に高額と判断された場合は、経費に計上できません。

税金カテゴリの最新記事