クライマーズ・ハイ 横山秀夫

クライマーズ・ハイ 横山秀夫

ひとこと

覚悟を決めて正しいことを行うと、人は動く

日航機墜落場所の地元紙で起こる人間の醜さ、勇敢さ、恐ろしさを臨場感たっぷりに読むことができます。亡くなった520人の現場を見た記者、それを指揮する主人公、そして自分の出世の事しか考えていない上司、地元紙にとっては大スクープなのに一致団結出来ない組織体系には、読みながらうんざりします。墜落事故のリーダーに選ばれた主人公が1時間毎に決断を迫られるシーンは読んでいてハラハラさせられました。

主人公は長年この地元紙に勤めて、会社での自分の立ち位置が見えた頃に墜落事故のリーダーを任されます。リーダーだからと言っても一番肝心な決断は、上司に決裁権があります。会社全体の事を考えずに自分の手柄だけを考える上司達から承認を得るのは難しいですが、決断は早く行わなければ締め切りに間に合わない状況。そして部下たちは、主人公が上を蹴散らしてでも、主人公の決断を通すことに期待。

「正しい事を言っても人は動いてくれない」と私は思っていましたが、正しいことをいう人が、覚悟をもって発言すれば人は動いてくれるのだと、この本を読んで感じました。

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