みかづき 森絵都

みかづき 森絵都

ひとこと

強い女性が最期を迎えるときに、人々から愛される方法

強すぎる女性の一生の物語 プラス その女性の子供・孫の物語も少しあります。戦後間もない日本でこの物語の主人公が存在していたら、非常に世間では浮いていたと思いますが、この女性が手掛ける塾事業の表舞台には男性を立たせて、裏で主人公が思い通りに塾事業を展開していきます。

ほとんどを主人公の独断で決めていくので、旦那や子供たちは常に振り回され、いつのまにか主人公は家族の中で孤立していきます。その孤立が自分が取ってきた代償だと理解した上で、その孤立を潔く受け入れたうえで、なおもまだ自分がやりたい事をお構いなしに進めていきます。

ここまで来ると「自分勝手」というより、「信念」という言葉がこの主人公にはしっくりきます。彼女のほとんどの人生は孤独でしたが、「教育をお金儲けのツールにしてはいけない」という主人公の最後の気づきが、人々から愛される主人公の最期になっていったんだと思います。

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