怒り 上/下 吉田修一

怒り 上/下 吉田修一

ひとこと

猟奇殺人の容疑者達が送るそれぞれの生活

「隣にいる好きな人が、もし猟奇的殺人者だったら」をテーマに物語が進んでいきます。一度相手が殺人を犯した人なのでは?と疑いをもってしまうと、好きな人の全ての行動が怪しく見えてくる様子がありありと書かれています。

疑った結果、悲しい結末を迎える人、相手への信頼度がより高まる人、自分を信じられなくなる人、殺人者は一人しかいないのに、殺人者以外の人が不幸になっていく様子は悲しいものです。

一度相手を疑ってしまったら、疑いが晴れても晴れなくても、二人の間に埋まらない溝が出来ると感じました。人を疑うということは、相手と縁を切る覚悟でしなければいけない行為なんだと気づかされました。

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